肛門がかゆい、出血するとおっしゃって受診される方がたくさんみえます。
多くの患者様は、薬局で相談されて痔の軟膏を使ってみえますが、それでは効かない場合が多いです。
かゆみと出血がある場合、多くは、
①肛門白癬という真菌症。足の水虫のようなカビが感染している
②裂孔、切れ痔の治りかけでかゆいというより痛がゆい
の二つに分けられます。
②であれば痔の軟膏も効きますが、これは一般的には痛みと出血のことが多く、かゆみと出血の場合は①のことが多いです。
是非一度医師の診察をお受けください。
従来の痔の手術は、肛門の外から中に向かって外痔核と内痔核を一括で切除するもので、術後にはかなりの大きさの傷になりました。
このため出血や痛みのリスクが高く、1-2週間の入院が必要でした。
一方、最近行われておりますジオン注射による硬化療法は、すべての方に適応できるわけではありません。しかし内痔核に注射をするだけ、あるいは内痔核に注射し外痔核だけ切除するという方法で痔を治すことが可能となり、出血や痛みのリスクは非常に低くなり、多くの方が日帰りで治療可能となりました。
痔でお悩みの方は、ぜひご相談ください。
大腸がん検診は、一般的に便潜血反応で行われております。
便に、血液に含まれるヘモグロビンというタンパクが混じっている場合に陽性の結果が出ます。これは大腸のどこかから出血していることを示します(胃や小腸からの出血でも16.7%に陽性反応が出ると報告されています)。正常な状態の大腸からは出血しませんので、ポリープやがん、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)、または痔などがある可能性が考えられます。
必ず大腸カメラを受けて確認しましょう。一度便潜血が陽性になったのに、もう一度便潜血を調べて陰性だとしても安心はできません。
便潜血が陽性だった方の中で、がんが見つかる可能性は約7%もあるのです。
胃カメラはなぜ辛いのでしょうか。約1cmの太さのカメラを飲み込まねばならず、それが喉に入ったまま数分間我慢しなければなりません。また胃に空気を送り込まれ、風船のように膨らまされた状態も我慢しなければなりません。
この2つの要素により、とても辛いのです。
しかし当院では、鎮静剤や麻酔剤を用いて、眠った状態で胃カメラを挿入します。また経口専用の内視鏡としては最も細い7.9mmのものを使用しておりますので、辛さを感じることはなく、検査が終わってから目が覚めます。
胃カメラは、胃がんを早期発見するために非常に大切な検査です。当院では患者様が安心して楽に検査を受けられるよう配慮いたしております。1年に1度は胃カメラ検査を受けるようにしましょう。
ただし、鎮静剤や麻酔剤を用いて検査をした場合、お車や自転車、バイクの運転はできませんので、その他の交通手段でご来院ください。
大腸カメラはなぜ辛いのでしょうか。理由は2つあります。
1つ目は、下剤の辛さ。大腸カメラは下剤を飲んで腸を空っぽにする必要があります。下剤は味の好みによりますが、人によっては吐いてしまうこともあります。
当院では、下剤の苦手な患者様の声にお応えし、3~4種類の下剤を常設しております。中には、お茶と交互に飲むことができる下剤もご用意しており、飲んでいただく量も、ペットボトル1本分(480ml)の下剤+水またはお茶1リットルとなっております。 少しでも下剤のストレスから患者様をサポートできるように努めております。
2つ目は、検査中の痛みやおなかの張りです。
当院では、大腸カメラは鎮静剤を用いて寝ている間に検査をしますので、検査自体の苦痛はほとんどありません。また検査後もCO2を用いているため、おなかの張りもなく快適です。
以上の工夫により、当院では辛くない大腸カメラ検査を受けることができますので、安心してご相談ください。